紅葉館建築について






紅葉館本館は昭和 9 年の完成で、築 70 年以上になります。玄関の敷板はけやきを使っており、すき間・ゆがみが出ていたので、母里の宮大工後藤屋さんによる修理を行いました。合わせて全館の柱の傾き、沈み込み、鴨居のそりなどについても調査しました。文化財ほどのものではありませんが、昔の大工さんが今では貴重な国産主に地物の松、けやき、ひのき、杉、桜などを用い手間をかけて建てた物であり、大切にすればまだまだ大丈夫のようです。
紅葉館の建築の特徴は千鳥破風入母屋造りの玄関小屋根と、玄関に入ると正面に見える新鮮組池田屋騒動に出てくるような階段です。年配の方には少し急かと思い改築する事も考えましたが、手すりも含め総けやき造りの見事なものであるという事でそのまま残してあります。

この度の修理で、二階を支えるために玄関内右側にけやきの大黒柱を立てました。動線的にお客様の邪魔になるかとも思いましたが、見映えとこれからの紅葉館を支えるという意味を込めて、あえて 8 寸角の柱を用いました。

また、玄関周りの戸にはゆがんだガラスがはめられており、昭和初期の手造りのガラスで、今では作る所はない希少なものだそうです。透明感が高いことと、写真では分かりませんが、景色が微妙にゆがんでみえるのも趣があります。