清水寺の精進料理について

 

食材精進料理は、仏教思想における戒律によって、寺院での布教者が、鳥獣、魚介食などを忌む習慣を持ったことで発生しました。動物性の食事を禁忌し、これに変わる食材として、野菜、木の実、穀物、海草などの植物性食料を用い、菜食主義ともいわれる食の在り方を形成したと云われております。

清水寺の精進料理についての起源は定かではないのですが、尼子、毛利の合戦以前は数多くの寺坊があり、女人禁制の密教道場であった各寺坊では精進料理が継承されてきたものと思われます。現在の各旅館の敷地も昔の寺坊跡だそうです。現在清水寺山内には紅葉館、松琴舘、ゆう心の精進料理食事処 (旅館) があり、その味を競い合っています。


当店が目指しているのは地のものを用い、体にやさしい、食べて普通においしい精進料理です。形にとらわれること無く、あくまでも味が主体ですが、中にはハッとしたり、なる程という部分もあると思います。しかも基本メニューのものは予約無しでも手軽に食べていただけます。



料理の説明

前菜

前菜うれしの、柚香、胡瓜粕漬け、百合根梅肉和合、糸瓜酢の物、蕗のとう旨煮、生麩(蓬麩、粟麩)田楽、くるみ飴煮、胡麻和え、等を盛り合わせます。


精進いか刺し

精進いか刺しわらび粉を用いて、いかの刺身のように作ったものです。ぜひ作りたての触感を味わってください。


煮物の盛合わせ

煮物の盛合わせ簡単なようで意外と手間のかかるのが煮物で、素材を活かすため淡味に仕上げてあります。
内容は季節により変わりますが、擬製豆腐、高野豆腐、筍 (孟宗竹、真竹、破竹、寒竹)、里芋、ぜんまい、木耳、椎茸、蕗、栗、湯葉、甘藷、小茄子、金柑、はじかみ生姜等を 6 点から 8 点位盛り合わせます。
擬製豆腐とは豆腐を水切りした後、甘めに味付けし厚焼きにしたものです。


精進鰻の蒲焼

精進鰻の蒲焼豆腐、山芋、くわい、蓮根等を原料として海苔を皮に見立て、鰻のように形作り、一旦揚げてから、蒲焼にしたものです。


胡麻豆腐

胡麻豆腐精進料理の代表で、白胡麻と本葛を用い、滑らかでもっちりとした口当たりに、胡麻の香りが決してしつこくなく、漂います。
淡くて深い味をお楽しみください。

胡麻豆腐の切り出し

胡麻豆腐の切り出し胡麻豆腐の切り出しは緊張感のある仕事です。


うれしの

うれしの清水寺精進料理の名物で、和芥子を紫蘇で巻いて砂糖に漬け込んだものです。


柚香ゆこう

我が家には、柚子の木が数十本あり、毎年冬になると一年分の柚香を仕込みます。
種を除いて皮と果肉も使いますが、当然無農薬ですので、安心してお召し上がりください。


清水羊羹

清水羊羹これは当館で作っておりませんが、清水羊羹は精進料理の一種で、遠く平安時代に慈覚大師円仁によって伝えられたと云われております。羊の肝料理を精進化して羹にしたものだそうです。
小豆の香りがする昔ながらの素朴でひなびた味わいを 4 軒の製造元が守っています。